「五縁」の紹介・魅力

【ご縁でつくる、奇跡の酒】

信州北部の山間地で、「高齢化・後継者不足により担い手がいない」という農地の相談を受けたのが本プロジェクトのそもそもの発端。一方で「日本酒をつくりたくても原料の酒米が足らない」という蔵元の声を聞き、双方の課題解決ができないか、試行錯誤をはじめました。学生や若者を巻き込み、「酒米づくり」を通して地域の現状を多くの人に知ってもらうことで地域の課題解決につなげようと、平成28年度から活動をスタートしました。
「自分たちの手で酒米を作り、自分たちのお酒を造る」というコンセプトのもと、標高1000mの戸隠山麓で、農薬を使わず自然に優しい伝統農法で、「幻の酒米」と呼び声高い「金門錦」の栽培に挑戦。ご縁で繋がった人たちが共に自然と親しみ、自然と向き合いながら、米づくりから酒づくりまでを行っています。

【戸隠の大自然と、汗と涙と笑顔で育てる無農薬米】

戸隠山麓の清らかな水、新鮮な空気と恵まれた大自然のなかで、農薬を使わない、伝統農法による米づくりを行っています。無農薬での米づくりは雑草との戦い。(デッキブラシで除草を行うなど)
先人の知恵を借りながら試行錯誤を繰り返し、無農薬を貫いています。
みんなの力を合わせて手作業で刈った黄金の稲は「はぜかけ天日干し」に。
太陽の光をたっぷりと浴びた金門錦は、立派な酒米として県内最古の酒蔵に渡ります。

【県内最古の酒蔵で、女性杜氏が腕を振るいます】

天文12年(1540年)創業。
長野県最古の歴史を誇り、川中島合戦の折には武田信玄公がこの蔵の酒を口にしたという逸話が残る、酒千蔵野。
この老舗蔵元で、私たちが手塩にかけて育てた金紋錦を100%を使用して、純米大吟醸酒『五縁』が醸されます。腕を振るうのは、酒千蔵野の一人娘として育ち、数々の受賞歴を誇る気鋭の女性杜氏・千野麻里子さん。
お米本来の味わいを大切にしつつ、フルーティーかつ香り豊かな「奇跡の酒」に仕上げます。

 

酒千蔵野 杜氏 千野麻里子(ちの まりこ)http://www.shusen.jp/
戦国時代から続く老舗蔵元の一人娘。醸造・微生物学を東京農業大学にて学び、国税庁醸造試験場で研修を積んだ後、帰郷。杜氏就任後は努力と抜群のセンスで、関東信越国税局酒類監評会金賞をはじめ様々な賞を受賞。その酒づくりは手作業にこだわり、五感を研ぎ澄ませて行われます。

 

【米本来の味わいを大切にした、ふくよかな酒】

「ご縁」の力で一からつくった純米大吟醸「五縁」は、生産量が非常に限られているため一般市場にはほぼ流通しません。するっと飲みやすくも、口の中でお米の香りが華やかに広がり、まろやかな味わい。
日本酒好きの人も日本酒を飲み慣れない人も「うまい」と納得。みんなの真心と誇りと挑戦が込められた「奇跡の酒」、ぜひ味わってください。

五縁ができるまで

ここでは、種まきからはじまり、純米大吟醸「五縁」ができるまでの様子をご紹介します。

①種まき

里はすっかり雪も解ける4月、農薬を使わずに60℃のお湯に10分間浸すことで、種子を温湯消毒します。
約2㎜ほど催芽させた種籾(たねもみ)を、育苗箱にまきます。均一に種をまいていくのが難しい!
4月と言えども戸隠はまだ気温が低く、苗代を保温するためにビニールをかけてあげます。

②田植え

5月のさわやかな青空のもとで開催される、田植えワークショップ。「ASAKOふぁーむ」と名付けられた、朝子さんから借り受けた戸隠山ろくの田んぼで、県内外から集まる一般の参加者と長野県内の大学生がにぎやかに苗を植えます。
グループごとに「作業の速さ」「植え方の美しさ」「チームワークのよさ」などを競いながらゲーム感覚で楽しく作業。優秀なチームにはあとで賞品が!2019年は参加者が50人を超えました。

③草取り

農薬を使わないと、田んぼはすぐに雑草だらけに。雑草は稲より強く、稲の成長を妨げてしまうため、夏の間はひたすら除草が必要です。農薬を撒いてしまえば簡単ですが、自然農法にこだわる私たちは、デッキブラシを使うなどして人の手で地道にコツコツと雑草を取り除きます。農薬の合理性や近代農業のすばらしさに感動しますが、私たちの田んぼにはトノサマガエルやサワガニなど、たくさんの希少な生き物が元気に泳いでいます。大量の農薬に浸かった田んぼでは見られない光景が自慢です。

④稲刈り

9月末には、稲刈りワークショップ開催。田植え同様ワイワイとにぎやかに、しかもここでも機械を使わず、人の手で作業が進みます。1束1束ていねいに鎌で刈った稲は、天日で乾燥させるために「はぜかけ」に。太陽の光と清らかな風でゆっくりと乾燥させることで、お米のおいしさはさらに増します。作業終了後はみんなでおいしいご飯をいただきます。稲刈りと昼食を通して、また新たな「ご縁」が繋がっていきます。

⑤脱穀

たっぷりのお日様の力で乾燥した稲を脱穀します。脱穀は、刈り取ってはぜかけした稲の穂先から籾(もみ)を分離する作業。脱穀した籾は、機械で袋詰めに。はぜかけした稲を運ぶのは重労働ですが、作業後は、秋晴れの田んぼでバーキュー!疲れも吹き飛びます。

⑥精米

脱穀したお米を精米します。酒米の「心白」と呼ばれる白色不透明な部分のみを使います。純米大吟醸酒『五縁』の精米度合は45%。雑味が取れ、お米本来の味わいが引き出され、すっきりと香り高いお酒に仕上がります。

⑦完成・ラベリング

酒千蔵野さんの一室をお借りしての作業。社員の方の流れるようにラベルを美しく張っていく姿をお手本に、私たちも1つ1つ手作業でのラベル貼り。気を抜くと、すぐに曲がったりシワができそうになるので細心の注意を払って行います。